王太子の揺るぎなき独占愛
 
 

 そして、まるでサヤを独占したいと思っているかのような言葉を繰り返すレオンに、ますます惹かれた。

 その結果、温室に向かって全力疾走をしていたときとはまったく違う気持ちで、今のサヤは森を歩いている。
 
 愛されていると言われたわけでなく、レオン自らがサヤとの結婚を望んでいるのかはわからないが、少なくともサヤを抱きしめ優しい言葉をかける程度の好意は持っているのではないかと……。
 
 期待してしまう自分を必死で落ち着かせながら、隣を歩くレオンをこっそり眺める。

 レオンは形の良い口元にかすかな笑みを浮かべ、力強い足取りで歩を進める。
 それが当然だというようにサヤの手を引き、その手を離す気配はない。
 
 ふたりが足を止めたのは、レオンの誕生を記念して植樹されたクスノキの側だ。
 二十メートルを超える大きな木を見上げれば、その逞しさに圧倒される。


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