永遠の愛を(番外編も完結)
見た目よりも柔らかな髪が頬をかすめ、彼の匂いが鼻腔をくすぐると何とも言えない気持ちに包まれた。

もっとぎゅっとこの腕で包み込んであげたいような

もどかしくて切なくて愛おしいーーそんな気持ちが溢れて止まらなくなった。

気づいたら無意識に伸ばした左手で、彼の髪に触れていた。

そして、慶斗さんが呟いた。

「なんか…俺、今、めちゃくちゃ子供みたいだな。」

頭をあげて恥ずかしそうに笑った彼と至近距離で目が合い、しばし見つめ合う。
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