【加筆・修正中】恋した君に愛を乞う

「そ、そういうことは、私にはよくわからないんですけど……。暁斗さんも、そう思うんですか……?」


我ながら変なことを聞いたと思う。
暁斗さんが言っていたのは一般論のようなもので、別に暁斗さんがそう思っている訳じゃーーーー


「ーーーー思ってるよ。君のこと、そういう目で見てる」

「っ、そ、そんなの嘘……」

「嘘じゃないよ。今日はずっと君に誘われてる。今だって君にキスしたくて我慢してるんだ」

「う、うそ……」

「嘘じゃない」

「あ……、ん、っ……!」


唇に感じる柔らかな感触。
温かくて、少しだけ、お酒の味がする。

暁斗さんと、キスしてる。

至近距離で見つめられていたのに、今は私との距離はもうない。
暁斗さんが纏う香りが、そっと私を包んでいく。


「……美緒……、可愛い……」


一瞬、唇が解放された時に囁く声がひどく甘く響いて鼓動を速める。

いつの間にか、頭の後ろと腰に手を回されて、ぴたりと寄り添うように引き寄せられた身体は熱を帯び、私達は飽きることを知らないかのように唇を重ね続けた。

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