キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜
コート内に激しく打ち付けられたボール。
城之内先輩のチームの人達は手も足も出ないまま、呆然と立ち尽くしている。
「やった……!!」
見事、うちのチームにポイントが加算された。
「西園寺さん!ナイスプレー!!」
チームのみんなが私に群がってくる。
抱きしめられたり、頭を撫でられたり。
うわぁ……。何だこれ。
涙が出そうなくらい温かいよ……。
「……っ西園寺さん!?」
そう思って安心したら、ふっと目の前が白くなった。
「え!?西園寺さん!?大丈夫!?西園……────」
慌てたようなみんなの声が遠のいていって……。
私はそのまま意識を手放した。
*
「……ん」
あれ?
いつもとは違う毛布の手触り……。
ゆっくりとまぶたを開ければ、目の前には無機質で真っ白い天井が広がっていた。
あれ?
ここどこ?
私、何してたんだっけ……?
薬品の独特の香りが鼻をかすめて、朧気だった頭がハッキリとしてくる。
「そうだ!!!試合っっ!!!」
ガバッと身を起こすと。
「いったぁぁぁぁ〜〜〜!?!?」
右足に激痛が走り、思わずベッドの上でうずくまる。
そうだ!足、挫いたんだった〜〜!