キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜

コート内に激しく打ち付けられたボール。


城之内先輩のチームの人達は手も足も出ないまま、呆然と立ち尽くしている。



「やった……!!」



見事、うちのチームにポイントが加算された。



「西園寺さん!ナイスプレー!!」



チームのみんなが私に群がってくる。


抱きしめられたり、頭を撫でられたり。


うわぁ……。何だこれ。


涙が出そうなくらい温かいよ……。



「……っ西園寺さん!?」



そう思って安心したら、ふっと目の前が白くなった。



「え!?西園寺さん!?大丈夫!?西園……────」



慌てたようなみんなの声が遠のいていって……。


私はそのまま意識を手放した。













「……ん」



あれ?


いつもとは違う毛布の手触り……。



ゆっくりとまぶたを開ければ、目の前には無機質で真っ白い天井が広がっていた。


あれ?


ここどこ?


私、何してたんだっけ……?


薬品の独特の香りが鼻をかすめて、朧気だった頭がハッキリとしてくる。



「そうだ!!!試合っっ!!!」



ガバッと身を起こすと。



「いったぁぁぁぁ〜〜〜!?!?」



右足に激痛が走り、思わずベッドの上でうずくまる。


そうだ!足、挫いたんだった〜〜!
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