キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜

それから、ゆっくりとこちらへ振り返ると、会長はなぜか私に真剣な眼差しを向けてくる。



「……さっきの、話だけど」


「……え?」



さっきのって……まさか、さっき私が言ったやつ?


会長は、私がいなくて寂しくないのかって……あの話の続き……?



心臓がバクバクと高鳴り始める。



ちょっと待ってよ……。


今、その話?


その質問の答えを言うつもり?


あれは正直、勢いで聞いちゃっただけであって……。


答えが欲しいとか、そんなんじゃなくて……。


むしろ、聞きたくなんかないかもしれない。


だって、会長の答えは決まってるでしょう?



「か、会長っ!あれはね……───」



「言うほどヘンタイじゃないからな」




…………はい?



「“鬼ヘンタイ”生徒会長って、俺がめちゃくちゃヘンタイなヤツみたいじゃないか。納得いかない。“鬼”のつける場所を間違えるな」


「……。」



……何言ってやがるんだコイツは。



鬼ヘンタイ生徒会長。


ヘンタイ鬼生徒会長。


いや、確かにニュアンス変わってくるけども。


え?


そもそも、つっこむところ……そこ?



「そもそも、男はみんなヘンタイだ。俺が特別ヘンタイなわけでは決して…


「いいから、さっさと出てけ」
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