キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜

いつの間にか池崎さんの手中は、池崎さんが獲得したゲームの景品で一杯になっていた。



「はぁ…はぁ……あのさ。そもそも何で私達、池崎さんと勝負してるの?」


「西園寺さん。それを言っちゃおしまいだぜ」


「かずみが勝負体質なのすっかり忘れてた……」



膝に手をつき、池崎さんを除く全員肩で息をしていれば、「何ー?みんなもうへばったのー?」と池崎さん。



「いや!もうゲームというゲームほぼ遊び倒したからっ!」


「スタミナの化け物かあんたはっ!!」


「ね〜!私お腹すいたよ〜!そろそろ何か食べようよ〜!」



そんなクラスの子の提案に、池崎さんは「ふむ。それもよかろう」と鼻を鳴らす。



「よっしゃ!じゃあ、美味しそうな食べ物を見つけに行こう〜!」



た、助かった……。


正直、私のスタミナは残り10%って感じ。


はしゃぎすぎたせいが頭がクラクラする。


ちょっと気分まで悪くなってきたかも……。


う〜。


やっぱり昨日の寝不足のせいかな?



巾着袋に入ったスマホを確認すれば、花火が上がるまでまだタップリ時間があった。


何か食べて、ちょっと良くなるといいんだけど……。



「お好み焼きにしようかなー?それともたこ焼きかなー?」なんて言いながら屋台を物色している池崎さんの後をついて行く。


それにしたって凄い人。


カップル率高いな。
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