キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜
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ところが……。
「なにすんのよ!」
「いつまでくつろいでるんだ」
リビングのソファーで、会長が淹れてくれた温かい紅茶をすすり、すっかりくつろぎモードでいたら、頭の上から山のような洗濯物が降ってきた。
驚いて顔を上げると、そこには冷たい表情で私を見下ろしている会長の姿。
背後に見えるオーラがやたらどす黒い。
「くつろいでる暇があったら、その洗濯物たたんでおけ」
「はぁ!?何で私がそんなこと……!」
「……何で?」
会長の目がギラッと光る。
怖っ!
さっき笑ってたコイツは幻だったんじゃないの!?
「お前まさか、タダで寝泊まりさせてもらおうって気じゃないだろうな……?」
「そ……それは……」
「働かざるもの食うべからず」
蛇に睨まれた蛙状態でビクビクと縮こまる私に、絶対零度の容赦ない視線が突き刺さる。
「掃除、洗濯、食事の準備。家事に関すること全般、もちろんお前にもやってもらうからな。今日は俺が飯を作る。その間にお前はその洗濯物を片付けろ」
こ……これ、全部!?
「めちゃくちゃあるじゃない!」
「しばらく雨で溜まってたからな」
ちょっと待ってよ……。