キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜
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「だから何でそうなる。公式に当てはめればいいだけだと何度も言ってるだろうが」
「だから!!その公式が分からないって何度も何度も何度も言ってるでしょうが!!」
「今さっき教えたばかりだろ。お前の脳みそ大丈夫か?ニワトリ並だな」
「はぁー!?誰がニワトリだっ!!アンタの教え方が悪いんでしょーっ!?」
イライライライラ。
会長によるスパルタ勉強会は、早くも3日がたとうとしていた。
引き続き生徒会室で生徒会メンバーの監視のもと、会長が権力という権力を駆使して作ったという(要はテストに出そうなところを生徒会長の権限を使って上手いこと先生達に吐かせたっていう)大量のプリントを解かされていた。
しかし、全く進歩の兆しが見られない自分の学習能力と、口を開けば腹立つ言葉ばっかり言ってくるこの鬼生徒会長に、私のストレスゲージは常にMAXといった感じ。
こんなんで、テストの日までもつ気がしないんだけど!?
その前に10円ハゲでもできそうだよっ!
せめてもう少し優しく教えられないのか!この鬼はっ!!
「ふふふ。二人とも何だか楽しそうで微笑ましい」
お茶を運んできてくれた野々原さんが、会長と私の前に湯気の上がったお茶を置いていく。