星夜光、きみのメランコリー


数分後、再びスマホが震えたから見てみると、右京くんからメッセージが入っていた。写真付き。

“だれ…?”

困惑がうかがえるその文章とともに添えられていたのは、絵菜さんと千歳くんの姿。今は右京くんも含めた3人でいるのかな。どこだろう、ファミレス?


でも、勝手にあたしが教えていいのかな。千歳くんの昔からの知り合いなのに…。


画面を目の前にして、少しもやっとした気持ちと闘っていると、またスマホが震えた。右京くんだ。しかも着信。


「も、もしもし」

『あ、もしもし天香ちゃん?あの子だれ?』

「…え、だれって言われても、あの…」


こ、こまるなあ。


『今日千歳と飯食いにいく約束してたんだけど、なんかパンチ強めの美女連れてきたからさあ。かと思ったら天香ちゃんのこと知ってるし………だれ?』


あたしのことが話題に上がったのだろうか。千歳くんと“メシ”に行く予定だった右京くんは、少し困っているようす。


『話してても千歳千歳しか言わねーし、ベタベタしてっし、俺なんか悲しくなってきたわ!!』

「へ、へぇ…」

『っていう愚痴を天香ちゃんに言っても仕方ないんだけどな。俺もう帰ろうかな〜』


帰ってもいいんじゃないかな?とは、あたしからは言えないや。こんなふうにわざわざ電話をかけてくるってことは、よほど千歳くんとのご飯が楽しみだったのだろうか。


『千歳に話聞いてもらおうかと思ったけどやめた〜。ついでに天香ちゃん聞いてよ。俺この間駅でね…』

『右京』



右京くんが楽しそうに話し始めた途端、それを遮るように低い声が耳元で響いた。

…確認しなくても分かる。千歳くんだ。


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