星夜光、きみのメランコリー
次の日、右京くんとたまたま昇降口で会った。
「いや〜、昨日は突然ごめんね!天香ちゃん」
パン!と両手を合わせて謝る右京くん。青みがかかったサラサラの髪から、色たちがきららと光ったのが分かった。
“天香だ、天香”
そう言われている気がして、思わずその髪の方に視線を向けてしまう。
「ん?俺の頭になんかついてる?」
「あ…、いや、ちがくて…。や、あの、全然大丈夫だよ!それよりご飯は食べられたの?」
「食べたよ、一応ね。その後も美女は俺にお構いなしに千歳千歳だったから、そこでもうお開きにしたけど」
千歳に聞いて欲しい話あったのにさー、と少しむくれている右京くん。相当絵菜さんのエネルギーが強かったっぽいね。
「あたしで良ければ、お話聞くから…千歳くんが忙しそうな時は言ってね」
「まじ?全然天香ちゃんでもオッケーな話だよ。この間の学校の帰り、鎌倉駅にさー」
「右京」
またまた、右京くんの声が遮られた。昨日と同じ声。振り向くと、そこには星色の髪をした千歳くん。
…今日も、きらきらと光ってる。色たちが、楽しそう。
「おー、出たよ出たよ色男」
「なんだそれ。意味分かんないよ」
ちらりと、ヘーゼル色の瞳があたしをとらえる。つやっと光ったそれは、あたしの存在を確認すると静かにそらされた。