神様修行はじめます! 其の五のその後
 フラフラしながらやっとのことで正門に到着したあたしは、門柱に寄りかかって荒い息を整えた。


 ひぃ、ひぃ、汗びっしょり。心臓がバクバクして破裂しそう……。


『『用のない者は通させぬ』』


 不意に、空気が震えるような声が頭上で響いた。


 あたしは忙しく肩で息をしながら、ガクーッとうなだれる。


 ホラきたよ。お約束のセリフが。


「久しぶりだね、阿・吽。お元気そうでなにより」


 このハモッた声の主は、門番の狛犬ブラザーズ、〝阿・吽(あ・うん)〟だ。


 相変わらず職務に忠実なんだよ、この結界兄弟。


 上からの命令がないと、絶対に誰も門を通そうとしないんだから。


 それにどうやら、あたしのことを自分たちより格下に見てるっぽいし。


 あーもームカつくったらない。


 でも小人さんたちが門の前に集まって騒いでいる様子から見て、穴爪ネズミは門の外へ出てしまったみたいだ。


 一刻も早く後を追わないと、見つけられなくなっちゃうかも!


「阿・吽、ここを開けて。穴爪ネズミが逃げちゃったの」
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