神様修行はじめます! 其の五のその後
 と、とにかく無事に見つかったんだから、いいや。


 ネズミが空を飛んでるという事実に関しては、このさい目をつぶろう。


 こっちの世界じゃ亀が飛ぶくらいなんだから、そりゃネズミにだって飛ぶ権利はある。


「絹糸。特殊な生物同士で話をつけてくれない? あのムササビと」


「穴爪ネズミじゃ」


「なんかもー、ネズミなんだかモグラなんだか、ムササビなんだか」


 血ぃ吸うところはヤブ蚊みたいだし。


 わけのわかんないミックス生物だけど、ひたすら小心者のビビリであることだけは間違いない。


「あたしが声をかけても友好関係は築けそうにないし、ここはひとつ、貴重種同士で腹を割って話し合ってもらえないかな」


「我が近づいたところで、結果は同じような気もするが」


 まあ確かに、このふたりに通じ合う部分は少なそうだけど。


「でも少なくとも、二足歩行生物のあたしよりは……」


 そう言いかけたとき、絹糸の背中全体の体毛がブワッと逆立った。
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