神様修行はじめます! 其の五のその後
「わっ。どしたの絹糸。静電気?」


 その苦労、わかるー。あたしもけっこう帯電体質だから。


 空気が乾燥してるとテキメンに『バチッ』とくるんだよねー。これからの季節、絹糸の場合は特に大変だろうな。


「もしかしたら体内のイオンバランス崩れてるのかもよ? それと髪洗うときにちゃんとリンスを……」


 言いかけている途中で、いきなり頭上に大きな黒い影が差した。


 あれ? お日様が隠れちゃったのかなと思って上を見上げたら……


 とんでもなく非常識なものが見えて、目が点になる。


 お岩さんと凍雨くんもあたしと同じように上を見上げて、おなじように目を丸くした。


「ねぇ、アマンダ」


「なに? お岩さん」


「あれ、なんですの?」


 あたしは信じられない思いで、自分が見ているその物の名前を答えた。


「……ウツボカズラ……だと思う」


 そう。空に見えるはあの、食虫植物の代表選手、ウツボカズラ。


 ひょうたんの親戚みたいな形した、あれが、なぜか空を飛んでいる……。


 しかも無数に。


 半端なく無数に。


 もう、無限に。


 夏の入道雲みたいに、もあぁっと大挙して、ウツボカズラ軍団がコッチに押し寄せてきてますけどー!?
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