神様修行はじめます! 其の五のその後
「た、頼む絹糸! 我らを守ってくれ!」
「私には妻も子もいるのだ! どうか助けてくれ! いや、どうか助けてください!」
「この通り、この通りです!」
3人とも、米つきバッタみたいにブンブン頭を地面に擦り付けて哀願している。
その情けない姿に、絹糸は大きなため息をひとつ吐いて、スクッと立ち上がった。
「鬼と一戦交える機会など、そうそうあるまい。……小娘よ」
「ウッス」
ビシッと片手を上げ、返事をする。
「よいか? 腹をくくれよ? 生きて再び永久と会いたいならな」
「ウッス!」
あたしは拳をグッと握って両足を踏ん張り、思いっ切り気合いを込めた。
たぶん今ここにいる中で鬼を相手に多少でも力が通用するのは、神獣である絹糸と、滅火の能力を持つあたしだけだ。
可能かどうかわかんないけど、鬼の本質である“禍(わざわい)”を、あたしの力で少しでも滅して力を削ぐ。
門川君が戻ってくるまで、鬼たちをこの場に引きとどめてみせる。
誰ひとりとして犠牲者なんか出すものか!
「私には妻も子もいるのだ! どうか助けてくれ! いや、どうか助けてください!」
「この通り、この通りです!」
3人とも、米つきバッタみたいにブンブン頭を地面に擦り付けて哀願している。
その情けない姿に、絹糸は大きなため息をひとつ吐いて、スクッと立ち上がった。
「鬼と一戦交える機会など、そうそうあるまい。……小娘よ」
「ウッス」
ビシッと片手を上げ、返事をする。
「よいか? 腹をくくれよ? 生きて再び永久と会いたいならな」
「ウッス!」
あたしは拳をグッと握って両足を踏ん張り、思いっ切り気合いを込めた。
たぶん今ここにいる中で鬼を相手に多少でも力が通用するのは、神獣である絹糸と、滅火の能力を持つあたしだけだ。
可能かどうかわかんないけど、鬼の本質である“禍(わざわい)”を、あたしの力で少しでも滅して力を削ぐ。
門川君が戻ってくるまで、鬼たちをこの場に引きとどめてみせる。
誰ひとりとして犠牲者なんか出すものか!