神様修行はじめます! 其の五のその後
 ―― ド――ン! ドォ――ン!


 絹糸の雷撃が連続で走り、周囲は目が潰れるような眩しさと、耳が潰れるような轟音に包まれる。


 4匹の鬼ぜんぶに雷撃を下して、鬼たちが一歩も歩けないように足止めしているんだ。


 息継ぐ間もない連続攻撃に、あたしは内心、『んぎゃぁー!?』って絶叫していた。


 だってすぐ至近距離に、カミナリ様が連発して落っこちてるんだもん! どんだけ恐怖かわかる!?


 絹糸のことは信用してるけど、ずいぶん年だし視力も衰えてそうだし、ちょっと目測がズレたらあたし即死なんですけどー!


 い、いやいや。ビビッてるヒマがあるなら集中しろ。


 なんとかしてこの場を切り抜けなきゃ、門川君に生きて会えないんだ。


 さあ、渾身の滅火の力を……放て!


 ―― ゴオォォ……!


 力の解放を感じると同時に、紅蓮の炎が鬼たちの体を包み込んだ。


 鬼たちは苦しそうな声をあげ、火柱の中で身悶えている。


 うおお、やった! あたしの炎の威力、鬼にもちゃんと効果があるよ! すごいぞ、あたし!
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