俺様社長に甘く奪われました
「いや、それより、しばらくひとりになるのは避けたほうがいい」
「私、誰かに恨まれてるんでしょうか……」
奏多がそこまで言うくらいなのだ。おそらくそうだからこそ、莉々子にそのような指示をしているのだろう。
「いや、そうじゃない。大丈夫だ。莉々子はなにも心配するな。……俺が守る」
奏多は軽く莉々子を引き寄せ、トントンと優しく背中を叩く。
そうされることで少しずつ気持ちが落ち着いていく。
「……わかりました」
歩き始めた奏多をそっと見上げると、どこか考え込むように一点を見つめ、その眉間には深い皺が刻まれているのが横顔からでもわかった。