俺様社長に甘く奪われました
さすが一流企業の社長だと密かに羨む。慣れた様子からは、この部屋にちょくちょく泊まっていることがうかがえた。
莉々子が部屋に驚いているうちに望月がルームサービスを頼んだらしく、サービスワゴンを押したスタッフが現れ、テーブルにシャンパンやおつまみを置いて出ていった。
「座って」
言われるままに真っ白な革張りのソファへ腰を下ろすと、ほどよい張りが身体を包み込み、ここでもまた莉々子の口から「わぁ」と声が漏れた。
「いちいち反応が新鮮だな」
望月がからかうように言う。
(そんなふうに言わなくてもいいのにな……)
やはり金持ちは苦手だと、莉々子は小さくため息を吐いた。
人ひとり分を空けて隣に座った望月が注いでくれたグラスを持ち、気持ちを落ち着けるために「いただきます」と口をつける。
「え!?」
あまりのおいしさから即座に口からグラスを離し、じっと見つめた。