計画的恋愛
「それよりも聞きたい事があるんだけど、ひよりちゃんはお兄の部屋に入ったことある?」

「無いけど」

「ひよりちゃんも無いのかー!」

指をパチンと鳴らすと残念そうな表情を作る明ちゃん。

「それがどうかしたの?」

「実はね、お兄の部屋に15年間家族の誰も中に入ってないんだよ。私は秘密の部屋って呼んでる」


15年間誰も入ったことの無い、秘密の部屋……?


「鍵でも掛けてあるの……?」

私は恐る恐る訊ねる。

「鍵だけじゃないよ」

そう言って意味深に笑顔を作りながら目を細めた明ちゃん。

番犬が守ってたりするわけ……?


「私小さい頃にね、ずっと鍵が掛けっぱなしのお兄の部屋が幼さ心に気になって、ベランダから侵入しようとしたの。で、ベランダの窓を開けようと窓を揺らしてみたら、いきなり警報器が鳴って大騒ぎ」

け、警報器?


「すぐにセコムの警備員が駆け付けた」

セ、セコム……?
< 142 / 582 >

この作品をシェア

pagetop