計画的恋愛
「やっとこっち向いてくれた。さっきからずっと呼んでたんだよ」

え。


「すいません!夢中で歩いてたので!」

私を呼んでいたなんて全然気付かなかった!


「一緒にお話しながら話しませんか?」

男の子は優しそうな笑顔で言った。


話の内容から察すると、『キヨちゃん』はお兄ちゃんの彼女さん?
それとも好きな人かな?

でもどちらにせよ、お兄ちゃんが好意を寄せている女性には間違いないな。


「か、帰るっ!」

青ざめたままお兄ちゃんは叫ぶと、暁君の腕を掴んでいた手を離してベッドから降りた。
そして、バァン!と大きな音を立てさせて扉を開け、部屋から勢いよく出て行った。


「え!?お兄ちゃん!?」

本当に大阪に帰るの!?
今来たばかりなのに!?

私はとりあえずお兄ちゃんを追っ掛けようとしたが、身体が動かない。

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