メーデー、メーデー、メーデー。
「うわ!! すみません」
病室を1歩出た途端に誰かとぶつかってしまった。
「私は平気です。柴田くんこそ大丈夫ですか?」
オレに追突された被害者は、早瀬先生だった。
「私も大丈夫です。…あ、木南先生に用事ですか? 私、丁度離席しますので、どうぞ」
早瀬先生に入室を促し、その場を離れようとしたが、
「うん。オペの日程が決まったんだ。…柴田くんから話してくれないかな。木南先生、私とは全く会話をしてくれないのに、柴田くんだと笑顔まで見せて話をするみたいだから。…つかぬ事を聞いてしまいますが、柴田くんと木南先生は、その…お付き合いをされているの?」
早瀬先生がとんでもない質問をしてくるから、持っていた花瓶を危うく落としそうになってしまった。
「はい?!」
半笑いになりながら聞き返す。オレと木南先生が…ダメだ、笑える。木南先生が笑ってくれそうなネタが1つ出来ましたよ。と、心の中で笑い転げる。