メーデー、メーデー、メーデー。

 「木南先生に気がない割には、木南先生の事をよく知っているよね、柴田くん」

 この期に及んで未だにオレを怪しんでいる早瀬先生。

 「木南先生がオーベンをしてくれていた期間は、多分木南先生の1番近くにいたのは私だと思うので。
 あんなに不器用で自己表現が下手な人、誰かが気付いてやらなきゃダメでしょう。じゃないとあの人、死んじゃいます。でも私は、木南先生の病気に気付かなかった」

 「私は他の人より鈍感な人間です。どうやって…」

 早瀬先生が首を左右に振りながら、やりきれなさを露わにした。

 「…木南先生は不器用だし、早瀬先生は鈍感だしで、2人はどうやって結婚生活を送っていたんですか?」

 早瀬先生は木南先生を今も想っていて、木南先生も早瀬先生を必要としているのに、2人共面倒な性格をしている為に、修復方法が見つからず、そもそもの振り出しに戻ってみる事にした。
< 203 / 251 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop