メーデー、メーデー、メーデー。

 「…そこまでしなくても。もっとリラックスして話した方が…」

 早瀬先生の気合の入れ様に半笑いになっていると、

 「私は上手に話が出来る方ではないので、伝え忘れのない様に、言いたい事を全て話せる様に、下準備が必要なんです。コミュニケーション能力が高い柴田くんにはまどろっこしく見えてしまうでしょうが、私は柴田くんの様にフランクにはなれないんです」

 早瀬先生も苦笑いを浮かべた。

 木南先生と会話をするだけの事に、決意と準備を要する、木南先生並に不器用な早瀬先生に、どうにか頑張って欲しいと思った。

 「柴田くん、二の腕疲れたでしょう? 私は医局に戻るので、早くその花を木南先生に届けてさしあげてください」

 早瀬先生はオレの腕を気遣うと、オレが強引に止めた足を動かした。
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