メーデー、メーデー、メーデー。
--------翌日から、救命ローテが始まった。
やはり、救命は忙しかった。
次々と急患が運ばれて来ては、目まぐるしく働き、瞬く間に1日が終わる。
そして、あっという間に木南先生の手術前日になった。
終業後、何とか絞り出した宿題の答えを伝えに、木南先生の病室へ向かうと、一足お先に早瀬先生が入って行くのが見えた。
早瀬先生が木南先生にどんな話をするのか気になって、『なんてゲスな性格なんだ、オレは』という自覚はあるのに、忍び足で木南先生の病室に近づいては、ゆっくり静かにドアをスライドさせ、中の様子を盗み見る。
「明日、オペですが体調は如何ですか? 木南先生」
何となくぎこちない早瀬先生の喋り方に、『あぁ、やっと『木南先生に話したい事』を纏める事が出来たんだろうな。きっと、今からそれを話すんだろうな』と察した。