メーデー、メーデー、メーデー。

 「『不調です』と返事をしたら、明日のオペは中止になりますか?」

 木南先生は今日も変わらず、早瀬先生に素っ気ない。

 早瀬先生に捨てられたと思い込んでいる木南先生は、早瀬先生に虚勢を張る事で、傷付く事を回避したいのかもしれない。

 「それが事実であれば、延期にはなります。中止にはなりません。…でも、私がどんなに綺麗に木南先生の癌を取り除いたとしても、術後の治療も上手くいったとしても、木南先生はきっと、自分で命を捨ててしまうのでしょうね」

 早瀬先生が木南先生の質問を否定し、
 
 「だから、無駄な治療に時間を割くのは辞めましょうよ。早瀬先生は優秀な医者です。こんな事をしている暇に1人でも多くの患者さんを助けてください」

 木南先生は早瀬先生の問い掛けを肯定した。
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