アーモンド~キミとの物語~


待ち合わせの公園には既に秋斗たちが着ていた
二人とも浴衣姿だ

パタパタと3人に気付き手を振り場所をおしえる

「こっちこっち!」

「遅くなってすみません!」

「わたしたちも今来たから大丈夫よ。ね、秋斗」

「ん、ああ…」

秋斗は千咲の浴衣姿を見て一瞬固まる
千咲も秋斗と同じ反応をする

(秋斗先輩の浴衣姿だ…かっこいい)

そんなことを考えているのは愛未とほのかはお見通しだった
創汰も千咲が何を考えていたのか察しはついたが特にすることはなかった

そんな空気を壊すかのようにほのかは「お祭り行こっか」と言う

「そ、そうですね」

「屋台たくさん回ろー!」

花火が上がるのは21時だ
それまではまだ一時間もあるため先に屋台を回ることにした

鳥居に沿って屋台がたくさん並んでいる分、ごった返すくらいに人もいる

「うわぁ…」

「人たくさん…」

そんな気の引けた声を出したのは創汰だった
ここに居ても仕方ないため離れないように行動する

空いている屋台から回っていく

たこ焼きを食べたり綿あめを食べたり楽しんでいると千咲が誰かとぶつかる

「わっ…すいません!」

「気をつけろよ」

(こうも人多いとはぐれちゃう)

そんなことを考えていると誰かに腕を掴まれる

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