ただいま冷徹上司を調・教・中!



「これは……さすがに無理だ……」

アラームの音がありえないほど頭を刺激するので、私は自分の体調の異常に気が付いた。

起き上がろうにも節々が痛いし、身体は鉛のように重い。

体温計を挟んでその場にしゃがみこむ。

その時点で熱はあるだろうと予測はついていたけれど。

体温計に表示された数字を見て、クラクラしていた頭がさらに回った。

38.6度。

昨日から全然改善されていない体調に溜め息が出た。

一日で下がると思っていたのに。

平嶋課長に会えるのを楽しみにしてたのに。

「最悪だ……」

ベッドに戻ろうとして、立っているついでに、と顔を洗って飲みのもを用意し、保冷枕をタオルで巻く。

テーブルをベッドにくっつけて、飲み物とスマホとテレビのリモコンを並べた。

万全にしてベッドに入ると、紗月さんと瑠衣ちゃんに、メッセージで今日は会社を休む旨を伝える。

出社時刻になって会社に電話をし、平嶋課長に変わってもらうようにお願いしたけれど、今日は直行らしく社内にはいなかった。

会えもしないどころか声も聞けないなんて。

体調が悪いぶん落ち込みもすごい。

課の皆へ欠勤の理由と謝罪を伝えてもらうようにお願いし電話を切ると、私の意識は深い深い闇の底に落ちていった。
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