ただいま冷徹上司を調・教・中!
女だと言うのに、いや、女だからこそ、男に裏切られ、女友達から見下される。
その度に自分の何か大切なものが少しづつ削ぎ落とされていくような。
そんな切ない気持ちになるのだ。
けれどいまはどうなんだろう。
私の隣を歩く平嶋課長をチラリと横目で見ると、パチリと視線が絡まった。
「なんだ?」
自分を横目で観察している私が気になったのだろう。
なので私は素っ気なく、「なんでもないです」と答えた。
つい数日前までは本当に仕事上のみの関係性で、仕事以外の話なんてしたことがなかった。
同じ時間帯に会社を出ても、こうやって一緒に帰ることもなかった。
なのに今はこうやって、平嶋課長と肩を並べて歩いている。
それがとてつもなく大きな変化で、実の所は私自身もどうしていいのか戸惑っているのだ。
急に近くなってしまった課長との距離に戸惑いながらも、自然と歩調を合わせるあたり打算が入り交じっている証拠だろうか。
裏切り者2人の顔が脳裏に浮かぶたび、平嶋課長の腕に手をかけたくなってしまう。
「……ばかみたい」
「俺が?」
私の独り言をキャッチした平嶋課長は、怪訝な顔で私を見下ろす。
「課長のことをばかみたいと思う人なんていないでしょ。私のことですよ」
溜め息混じりにそう言うと、平嶋課長は口元に手をやり眉を顰める。
「バカなんて、けっこう言われてるぞ」
「慰めてもらわなくて大丈夫です」
私はすっぱりと話に幕を下ろした。
どうせ女絡みで揉めたりして言われたりする、って感じだろう。
全くどこまでも嫌味なイケメンだ。
それからは大した会話もせず、私達は電車の上りと下りで別れてそれぞれの帰路についた……。
その度に自分の何か大切なものが少しづつ削ぎ落とされていくような。
そんな切ない気持ちになるのだ。
けれどいまはどうなんだろう。
私の隣を歩く平嶋課長をチラリと横目で見ると、パチリと視線が絡まった。
「なんだ?」
自分を横目で観察している私が気になったのだろう。
なので私は素っ気なく、「なんでもないです」と答えた。
つい数日前までは本当に仕事上のみの関係性で、仕事以外の話なんてしたことがなかった。
同じ時間帯に会社を出ても、こうやって一緒に帰ることもなかった。
なのに今はこうやって、平嶋課長と肩を並べて歩いている。
それがとてつもなく大きな変化で、実の所は私自身もどうしていいのか戸惑っているのだ。
急に近くなってしまった課長との距離に戸惑いながらも、自然と歩調を合わせるあたり打算が入り交じっている証拠だろうか。
裏切り者2人の顔が脳裏に浮かぶたび、平嶋課長の腕に手をかけたくなってしまう。
「……ばかみたい」
「俺が?」
私の独り言をキャッチした平嶋課長は、怪訝な顔で私を見下ろす。
「課長のことをばかみたいと思う人なんていないでしょ。私のことですよ」
溜め息混じりにそう言うと、平嶋課長は口元に手をやり眉を顰める。
「バカなんて、けっこう言われてるぞ」
「慰めてもらわなくて大丈夫です」
私はすっぱりと話に幕を下ろした。
どうせ女絡みで揉めたりして言われたりする、って感じだろう。
全くどこまでも嫌味なイケメンだ。
それからは大した会話もせず、私達は電車の上りと下りで別れてそれぞれの帰路についた……。