ただいま冷徹上司を調・教・中!
あれだけ立派な顔を持っているのだから、女に困るはずがない。
きっといろんなところに、女をわんさか囲っているに違いない。
そういう不誠実なところが受け入れられない要因の一つだ。
とはいえ別に平嶋課長本人は私に受け入れてもらおうなんて微塵も思っていないだろうし、この偏見もあくまで課長の見た目から推測した私の勝手な妄想なのだが。
本当の平嶋課長は謎だらけだ。
誰も彼の私生活を知らないし、女性関係の噂を聞いたこともない。
本当は彼女が絶世の美女で、愛し愛される理想の恋人がいるのかも知れないが、その可能性よりは女の大量囲いの方がリアリティがある気がする。
「久瀬。人の話を聞いてるのか?」
平嶋課長の顔をぼーっと見ていた私に、当の課長本人が眉を寄せて私を見ていた。
「もちろんです。聞いてます」
大きく頷いた私に平嶋課長は伺いの目を向けるが、私はひるむことなくもう一度大きく頷く。
「それならいいが。ちゃんと口は閉じておけよ」
「はい」
緩んでいたらしい口元を引き締め、私は悪びれもせず堂々と嘘をついた。
後で何の話だったか隣の席の安松瑠衣(ヤスマツルイ)ちゃんに聞いておこう。
そう思いながら、私の勝手な妄想と朝礼は終了した。
きっといろんなところに、女をわんさか囲っているに違いない。
そういう不誠実なところが受け入れられない要因の一つだ。
とはいえ別に平嶋課長本人は私に受け入れてもらおうなんて微塵も思っていないだろうし、この偏見もあくまで課長の見た目から推測した私の勝手な妄想なのだが。
本当の平嶋課長は謎だらけだ。
誰も彼の私生活を知らないし、女性関係の噂を聞いたこともない。
本当は彼女が絶世の美女で、愛し愛される理想の恋人がいるのかも知れないが、その可能性よりは女の大量囲いの方がリアリティがある気がする。
「久瀬。人の話を聞いてるのか?」
平嶋課長の顔をぼーっと見ていた私に、当の課長本人が眉を寄せて私を見ていた。
「もちろんです。聞いてます」
大きく頷いた私に平嶋課長は伺いの目を向けるが、私はひるむことなくもう一度大きく頷く。
「それならいいが。ちゃんと口は閉じておけよ」
「はい」
緩んでいたらしい口元を引き締め、私は悪びれもせず堂々と嘘をついた。
後で何の話だったか隣の席の安松瑠衣(ヤスマツルイ)ちゃんに聞いておこう。
そう思いながら、私の勝手な妄想と朝礼は終了した。