浅葱色が愛した嘘
睨み合う二人はどちらも譲らなかった。
土方の腕の中でカタカタと震えている桔梗は沖田の存在に気づき、
大きく目を見開いた。
『沖田…さん…』
彼女はこんなにも小さく、か弱い女だったろうか______。
沖田はその姿がに目を見張った。
『澄朔はかえしてもらいます。
桔梗_______。
________おいで?』
先ほどとは真逆の優しい声で沖田は桔梗の名を呼んだ。
まるで何かが壊れたように、
桔梗の中で何かが崩れたように
桔梗は大粒の涙を流れしながら
土方から離れ、
沖田にすがりつくようにその胸の中へと飛びこんだ。
『沖田さん___!!!』
『ごめんね、桔梗。
怖い思いをさせたね。
さぁ、僕の部屋に戻ろう?』
沖田の声に桔梗は何度も頷いた。
その光景を見ていた土方は
まるで心をえぐられたようでしかない。
しかし、二人に送る視線は呆れたように笑い、優しい眼差しと同時に悲しみも映し出されていた。