浅葱色が愛した嘘
『おい、そこにいるのは分かってんだよ。
串刺しにされたくなきゃーとっとと降りてこい。』
独り言のように呟く土方。
しかし、その視線はすかに天井へと向けられてきた。
バッ_____
その言葉と共に黒い影が下りてくる。
『ちょ、串刺しは堪忍やで!土方さん!』
天井から飛び出してきたのは山崎だった。
『お前、いつからそこにいた?』
『俺はただ調査報告をしに来ただけや!
そしたら澄朔が部屋で泣いとって…
様子を見てたら土方さん戻ってきて…
ほいで………/////』
『最初っから居たんじゃねぇか!!
何だよ、最後の照は!!!』
『悪気はなかったんや!
それより土方さん、よかったんか?』
『なにがだ?』
『その……えっと……』
山崎は言葉を濁らせる。
しかし、土方には山崎が言いたい事がすぐにわかった。
桔梗を…総司に渡してよかったのかって事だろう?
よかねぇよ。
俺だって本気で惚れてんだ。
でもよぉ、
『惚れた女の涙は意外に応んだよ。
だから笑ってもらいてぇ。
ただそれだけだ。』
今度、あいつにあんな顔させたら次は絶対奪ってやる。
土方は空を仰ぎ、太陽を見上げた。