浅葱色が愛した嘘
刺された傷口が熱い。
身体は限界に達し、立っている足も、刀を握っている腕も震えが止まらずにいた。
カキンッ
沖田は力を振り絞り、刀を跳ね返すとサッと桔梗との間に距離をとった。
『……桔梗…?』
ふと、その姿をみれば桔梗は泣いていた。
身体が思うように動かない。
自分の手が、愛する人を傷つけた。
ごめんなさい…
ごめんなさい…
どうして、体はいう事を聞いてきれないんだ…
どうして、総司の血でさえも私の体は欲しがるのだ?
もう……意識すらも保てない…。
自暴自棄になり、頭を抱え込んだ。