浅葱色が愛した嘘
『『やぁー!!!!』』
稽古場には一番隊の隊士たちの大きな声が響き渡っていた。
季節はまだ春。
外は肌寒いのに、この場所だけは熱気で温度が上がっているようにも感じる。
竹刀を片手に素振りをする者や
仲間同士向き合って試合をしている者、
みんなそれぞれバラバラだった。
『やめ!
お前ら集合しろ!!』
沖田の掛け声とともに
隊士たちはこちらへと向かってきた。
そして、整列をし、点呼をはじめる。
『みんなに紹介するね。
まぁ、昨日いたから分かると思うけど
今日から一番隊隊員になった澄朔だ。
仲良くしてやって。』
『よろしく。』
こうして、私は新撰組一番隊隊士となった。