浅葱色が愛した嘘
次々に人を斬っていく。
肉が裂ける感覚が刀を握る手に伝わるのが分かる。
裏で待機している近藤たちもその光景が恐ろしく思えて仕方なかった。
そこにいるのは桔梗ではなく鬼。
いや、化け物だ。
返り血を頭からかぶっているのにもかかわらず
桔梗の瞳は真っ直ぐにその場にいる敵を確実に仕留めている。
そして………
気づいた時にはその場に立っているのは桔梗、ただ一人だった。
『修羅が選ぶは血のある戦場のみ……。
己と同等、もしくはそれ以上の強者から流れる血を浴びてこそ我が身の魂は初めて満たされるだろう。……………か。』
なぜ、こんなにも乾きが癒えない。
なぜ、こんなにも血を浴びているのに何かが足りない。
なぜ、孤独をも感じる。
無惨に転がる亡骸はピクリとも動かない。
私の生きる道は戦場だけか……
桔梗はそっと刀を鞘におさめた。