シンデレラのドレスに祈りを、願いを。
座って飲み物を注文した。悠季くんはシナモンミルクティ、私はコーヒー。こんな大人になっても悠季くんは蜂蜜をたっぷり入れてすする。
『実は本社に異動が決まったんだ。今日は本社への挨拶と部屋を探しに』
『じゃあ、ほんとに家を出て……?』
『うん。ちゃんとひとり暮らしして掃除も洗濯もひと通り自分でしてるよ。料理は、まあ、それなりだけど。親兄弟からは一切援助はしてもらってない。こうしてひとりで暮らしてみて、早百合さんの言ったことが身にしみてわかったよ。僕、確かに甘えてたと思う。あとこれ、見てくれる?』
テーブルに差し出されたのは通帳。悠季くん名義のものだ。開くとそこには悠季くんの振り込まれた給料や光熱費の引き落としなどが記載されていた。毎月の使用料は必要最低限で、ボーナスもほとんど手付かずで貯金されている。
残高は500万円を越えていた。悠季くんは26歳。ひとり暮らしでここまで貯めることができるなんて。
『実は本社に異動が決まったんだ。今日は本社への挨拶と部屋を探しに』
『じゃあ、ほんとに家を出て……?』
『うん。ちゃんとひとり暮らしして掃除も洗濯もひと通り自分でしてるよ。料理は、まあ、それなりだけど。親兄弟からは一切援助はしてもらってない。こうしてひとりで暮らしてみて、早百合さんの言ったことが身にしみてわかったよ。僕、確かに甘えてたと思う。あとこれ、見てくれる?』
テーブルに差し出されたのは通帳。悠季くん名義のものだ。開くとそこには悠季くんの振り込まれた給料や光熱費の引き落としなどが記載されていた。毎月の使用料は必要最低限で、ボーナスもほとんど手付かずで貯金されている。
残高は500万円を越えていた。悠季くんは26歳。ひとり暮らしでここまで貯めることができるなんて。