バッドテイストーヴァンパイアの誤算ー
「もう、あなたを解放します」

手に取った眼鏡をぎゅっと握る

「わたしにっ、私たちに縛られる必要はありませんっ」

はっきりと大きな声で言えば彼の瞳が驚きで一度見開かれ揺れる

「なぜ急にそんなことを…?」

彼がこちらに向き直って静かに私に問う

「あなたは私を愛してない」

彼が眉を潜めながら言う

「…愛してる」

今度はとても優しい瞳で柔らかに

でも、すがるような瞳で

「おれは愛してる」

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