バッドテイストーヴァンパイアの誤算ー



いつものように後ろから彼女を抱き締めて、まだ呼吸が少し荒い彼女の髪に指を通す

「ヴァンパイアへの契約だから、人間への制約はなにもない」

嘘だ、彼女は自由で優しい

だから、俺から自由を奪ってしまったと思っている

それは彼女の心に楔を打つみたいに彼女を縛るだろう

(泣くな…)

ぎゅっと後ろから彼女を抱きすくめることしかできない

「なんで…」

俺が答える前に彼女はまた気を失うように眠ってしまった
そんな彼女を見届けると俺も瞼が重くなりそれに逆らわないことにした

どうせ外はこの雪で誰もいないし、いつかのようにオレたちを閉じ込め

この世に本当におれたち二人きりのように感じて

これで完全に彼女とオレの中に誰も踏み込めないこ とに安心する

いっそこのまま意識を手放し永遠に目覚めなければいい

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