隣の席の不思議系彼女
「校長、室……?」

こんこん、と壺山がノックをして、それから返事も待たずに開けた。

「こんにちは。
お昼をいただきに参りました。
今日はこの2人も一緒なのですが、大丈夫ですよね?」

ずんずんと、言いながら校長室へ入って行く。

おいおいおいおい!
壺山、何やってんだお前!!
何の躊躇もなく!!

「ああ、麗歌ちゃん! 待ってたわ!
友達連れてくるなんて珍しいわね、さ、座って」

えっ、受け入れられてる?!

「安城、これってどゆこと?」

「だから、俺に聞くなって」

「安城、野崎君。
早く入ってそこを締めて。
他の生徒や先生に見られたくないの」

俺達は壺山の言葉に慌てて校長室に入り込み、扉を閉めた。

「まぁ、適当に腰掛けて下さいな」

校長先生はニコニコと笑っている。
グラスにお茶を注ぎながら。
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