隣の席の不思議系彼女
「はぁー! 美味しかった!
ありがとう、壺山!」

「どうしたしまして」

3人で教室に戻りながら俺達はニコニコと会話を楽しんでいた。

「ああでも、このことは内緒よ?
校長室で高級弁当食べてるなんて、知られたくないから」

「わかってるって」

「俺も。承知!」

しーっと、口の前で人差し指を真顔で立てるツインテール美少女に、俺達2人は笑顔で返事をした。

壺山。
変なやつだけど、悪い奴ではない。
むしろいいやつ。

ま、バカだけど。

それにしても……。
本当に、俺達付き合ってるの?

隣を歩く壺山は普段通りだ。

「……? 安城、どうかした?」

「い、いや、別に……」

様子を伺っていると、視線に気づいたらしい壺山がこちらを見上げた。
変な安城! と笑う笑顔に頬が赤くなる。

「……変なのはお前だよ」

「? 何か言った?」

「別に」

「あー良いな! 見せつけちゃってさ!
青春真っ盛りですなぁ!」

「うっさい野崎」
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