Perverse
「ふっ…ぁ…っ…」



合わさった唇の隙間から漏れる吐息と声に身体が熱くなる。



貪るようなキスって…こんなキスなのかもしれない。



応えれば応えるほど絡みつくキス。



そのキスを途切れさせることなく、柴垣くんは私のジャケットの前ボタンを外すと両肩口に手を滑り込ませてスルリと腕を抜いた。



足元にパサリとジャケットが落ちると、それが何かのスイッチだったかのようにグッと腰を引かれて二人の身体の隙間は完全になくなった。



「なに受け入れてんだよ…」



「だって…」



「アイツでも受け入れた?」



「え?」



「今の俺がアイツでも、お前はこうやって受け入れたのか?」



暗闇に慣れてきた目で彼を見つめると、乱れた吐息が混ざるのと同じ様に視線と想いが溶け合った。



『柴垣くんだから』



今流れに任せてそう言うのは簡単。



けれどその言葉は必要ない気がして、私は自ら唇を合わせた。
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