Perverse
なにって……。
柴垣くんの問いに私は困惑して足を止めた。
「ここ、会社の最寄り駅だから……手……」
戸惑いがちに私が繋いだ手に視線を送って離すことをアピールすると、柴垣くんはハッと気づいた表情をした。
が、全く手を離す素振りを見せない。
出勤途中の男女が手を繋いで足を止めているなんて、周りから見れば『何してるんだコイツ等は』という感じだろう。
チラチラと見られながらも、人通りは疎らになっていく。
「大事なことを忘れてた。また回り道したくねぇから、ちゃんと確認しとくな?」
そう言った柴垣くんは真剣そのもので、私は軽く身構えてしまう。
「……なぁに?」
不安げにそう聞くと、柴垣くんは私の方へと向き直る。
「さすがにもう言わねぇでもわかってると思うけど、俺達のことだから面倒くさく考え込むと厄介だなと思ってさ」
「うん」
彼はいったい何が言いたいのだろう。
「お前はもう俺の彼女で、俺はお前の彼氏だから。俺達は恋人同士ってことだからな?」
「……はい……」
よく気持ちは通じ合ったけど『付き合おう』とは言われてないから、と言って思い悩む人の話を耳にすることがある。
自分で言うのもなんだが、私はその部類に入るだろうと思う。
きっと柴垣くんはそれがわかってるから、私にちゃんと伝えてくれているんだ。
柴垣くんの問いに私は困惑して足を止めた。
「ここ、会社の最寄り駅だから……手……」
戸惑いがちに私が繋いだ手に視線を送って離すことをアピールすると、柴垣くんはハッと気づいた表情をした。
が、全く手を離す素振りを見せない。
出勤途中の男女が手を繋いで足を止めているなんて、周りから見れば『何してるんだコイツ等は』という感じだろう。
チラチラと見られながらも、人通りは疎らになっていく。
「大事なことを忘れてた。また回り道したくねぇから、ちゃんと確認しとくな?」
そう言った柴垣くんは真剣そのもので、私は軽く身構えてしまう。
「……なぁに?」
不安げにそう聞くと、柴垣くんは私の方へと向き直る。
「さすがにもう言わねぇでもわかってると思うけど、俺達のことだから面倒くさく考え込むと厄介だなと思ってさ」
「うん」
彼はいったい何が言いたいのだろう。
「お前はもう俺の彼女で、俺はお前の彼氏だから。俺達は恋人同士ってことだからな?」
「……はい……」
よく気持ちは通じ合ったけど『付き合おう』とは言われてないから、と言って思い悩む人の話を耳にすることがある。
自分で言うのもなんだが、私はその部類に入るだろうと思う。
きっと柴垣くんはそれがわかってるから、私にちゃんと伝えてくれているんだ。