Perverse
「今だから言っちゃうけど、私は柴垣くんよりも津田さん派だったのよね」
よほど上原くんの存在が疎ましかったのか、いつもよりもピッチの早かった楓が目をトロンとさせながらそう言った。
「なんだよお前、津田さんが好みなのかよ」
上原くんがケラケラ笑いながら聞き返すと、「アンタにお前なんて言われたくないのよ」と吐き捨てた。
「そうじゃなくて、私は結菜は津田さんを選んだ方がいいと思ってたの」
「そういえば楓さん、そんなこと言ってましたね」
沙耶ちゃんが思い出したのは、きっといつかの食事会の時の一幕だろう。
確かに楓がそんなことを言っていたのを私も思い出した。
「どうして津田さんがよかったんだよ。確かに義人はヘタレ男だったけど」
上原くんの言葉に柴垣くんは「うるさい」と一言返したが、楓の言葉の理由がものすごく気になっているようだ。
「だって私……知らなかったんだもの」
突然勢いを失った楓は、少しふくれっ面で呟いた。
「結菜が本当はこんなに可愛くて芯があるなんて知らなかったんだもの。津田さんを選べば結菜の全てを守ってくれると思ったから……」
「楠原……」
「楓……」
私と柴垣くんは何と言っていいのかわからず口を噤んだ。
「それに悔しかったのもあるかも。私は結菜とは学生時代からの親友なのに、本当の結菜を柴垣くんの方が理解してるなんて、ムカついたんだもぉん」
まるで子どもの様に楓はぶすくれて柴垣くんに『あっかんべ~』をして見せた。
よほど上原くんの存在が疎ましかったのか、いつもよりもピッチの早かった楓が目をトロンとさせながらそう言った。
「なんだよお前、津田さんが好みなのかよ」
上原くんがケラケラ笑いながら聞き返すと、「アンタにお前なんて言われたくないのよ」と吐き捨てた。
「そうじゃなくて、私は結菜は津田さんを選んだ方がいいと思ってたの」
「そういえば楓さん、そんなこと言ってましたね」
沙耶ちゃんが思い出したのは、きっといつかの食事会の時の一幕だろう。
確かに楓がそんなことを言っていたのを私も思い出した。
「どうして津田さんがよかったんだよ。確かに義人はヘタレ男だったけど」
上原くんの言葉に柴垣くんは「うるさい」と一言返したが、楓の言葉の理由がものすごく気になっているようだ。
「だって私……知らなかったんだもの」
突然勢いを失った楓は、少しふくれっ面で呟いた。
「結菜が本当はこんなに可愛くて芯があるなんて知らなかったんだもの。津田さんを選べば結菜の全てを守ってくれると思ったから……」
「楠原……」
「楓……」
私と柴垣くんは何と言っていいのかわからず口を噤んだ。
「それに悔しかったのもあるかも。私は結菜とは学生時代からの親友なのに、本当の結菜を柴垣くんの方が理解してるなんて、ムカついたんだもぉん」
まるで子どもの様に楓はぶすくれて柴垣くんに『あっかんべ~』をして見せた。