Perverse
「どうせ三崎ちゃんちも同じことになってんだろ?」



「うわ、やだぁ。結菜んちに行っても柴垣くんを思い出すなんて冗談じゃない」



「じゃ、俺んち来れば?義人の物なんて何一つないし」



「アンタいい加減にしないと本気で殴るわよ」



さっと握り拳を構えた楓をかわすかのように、上原くんは両手を上げて自分の顔と頭を守る体制になった。



「お前らってきっと、水と油なんだろうな」



しみじみと言った柴垣くんと私は確かに同意見だけれど、決して混ざり合わない二人というのもある意味面白いかもしれないと思った。



明日が休みということもあり、たくさん飲んでたくさん食べて。



結構な量を作っていたはずのお料理も綺麗サッパリ消えてなくなって、やっぱり上原くんが持って来てくれたおつまみが登場してしまった。



少しずつ片付けながら飲んでいた私を気遣って、沙耶ちゃんがちょこちょこ手伝いに来てくれた。



「沙耶ちゃん、ここはいいから、あっちでみんなと飲んでて?」



手早くお皿を洗いながら言った私に向かって、「大丈夫です。二人でやると早いですから」と沙耶ちゃんは泡の付いたお皿を水で流してくれる。



「それにしても、楓さんと上原さんのコント、初めて見ました」



「あの二人はずっとあんな感じ。でもなんだかんだで気は合ってるのよね」



「上原さんに彼女がいるのが残念ですね」



「本当ね」



何度も楓を口説いてその気にさせた途端、あっさりと彼女を作ってしまった上原くんは、現在同棲中の彼女がいて、『このままじゃ結婚させられる!』と絶叫していた。
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