Perverse
「そりゃあーゆー状況になるわけよね」



私は顔がイイとか仕事が出来るとか、そんな理由で好きになったわけじゃない。



そんなことは入社して初めて柴垣くんを見た時から知っている。



私が柴垣くんを好きになったのはそんな理由じゃないの。



柴垣くんの周りで騒いでいる女の子達との違いを探したくて、自分で都合のいい理由付けをしている私は滑稽だ。



「三崎さんは男性女性問わずに人気だよね。みんな言いよるよ、高嶺の花って」



「…そんなわけないじゃない…」



ここでもか。



聞きたくもないワードが飛び出して、私はビールを煽った。



「いい飲みっぷりやね!」



「三崎さん飲もうっ!」



両サイドの長坂さんと中西さんからグラスを満たされると、何かを吹っ切るように流し込んだ。



そんな姿を柴垣くんがどんな目で見ていたかも知らずに。
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