私の遠回り~会えなかった時間~
まだ落ち着かない心臓をよそに、何もなかったかの様に私はソファに腰を掛ける。
「うわっ~、美味しそう。」
私は目の前にあるミートソースの掛かったパスタを見た。
「ミートソースは手作りですか?」
「ああ、今日は時間が有ったから一から作ってみた。市販の物よりあっさりとしているかもしれない。粉チーズで味を整えてくれ。」
横にはサラダとコンソメスープも。
「彬さんは料理、上手なんですね。いただきます。」
私は早速フォークに巻いたパスタを口に運ぶ。
「ああ、一人暮らしが長かったからな。俺は和食も作るぞ。無性に食べたくなった時期があってな。」
私の表情を見て、満足そうに彬さんも食べ始めた。
「そう言えば、彬さんは海外でお仕事をしていたんですか?」
私は彬さんに反射的に聞いた。