ねぇ先輩、名前をよんで。




先輩はあの時のこと、覚えてるかな?


ううん。

きっと覚えてないよね。



それは3年前の話――。


当時、中学1年生になったばかりだった私は

入学と共に、親の転校でこっちにやって来た。


仲のいい人、知っている人がひとりもいない中。


勇気を出して話せたらよかったんだけど、


人見知りが激しく、自分から話すことが出来ずに


ひとりで学校生活を送っていた。


毎日ひとりぼっち。


つまらなかったし、孤独で寂しかった。


仲の良かった友達も

引っ越す前はあんなに泣いてくれたのに、


1カ月も経つと連絡が途絶えた。


人はいつまでも

いなくなった人間のことを考えたりはしない。


それに気づいてしまって


ものすごく寂しかった。


学校でもひとり、家に帰っても連絡を取る人もいない。



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