御曹司と契約結婚~俺様プレジデントの溺愛に逆らえません~
「ベッドまでいかなくていい。ここで」

「や、ちょ、ま、待ってください! ここはちょっと……」

「そういえば、リビングで愛し合ったことはなかったな」

「ダメです! ここはお客様もいらっしゃるんですから……!」

奏は必死に鷹凪のシャツにしがみついて、思いとどまるように訴える。

「た、鷹凪さん!」

裏返った涙声に驚いて彼女の顔を覗き込むと、潤んだ真っ赤な瞳が鷹凪をじっと見つめていた。

「……ベッドに、連れていってください」

あまりにもかわいらしい懇願に、鷹凪は抵抗する気すら失せた。

翻弄されているのは自分の方かもしれないと悔しい気持ちになる。

まだ彼女が無意識でよかった。この鷹凪心をくすぐる攻撃を自覚されたら厄介だ。

「仰せのままに、お姫さま」

奏の体を抱き上げて、鷹凪は寝室へと向かう。

仕事の苦悩やしがらみなどすべて捨て置いて、ただ愛し合うだけの幸せな一夜が始まる。

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