御曹司と契約結婚~俺様プレジデントの溺愛に逆らえません~
情熱を確かめ合ったあと、ふたり一緒の毛布にくるまりながら。

「……鷹凪さん、さっきの話なんですが――」

毛布をきゅっと胸元に手繰り寄せながら、奏がもじもじと切り出した。

「さっき?」

「その……私が鷹凪さんのことを信じているかっていう話……」

「突然どうしたんだ?」

「……ちゃんと伝えようとしたんですが、鷹凪さんが突然キスするから、言えなくなってしまって……」

どうやら言葉を遮られたことが不満だったらしい。
奏にしては珍しく主張したいことがあるようだ。

「なんだ?」そう問いかけると、奏はまっすぐに鷹凪を見つめた。

「その……私、鷹凪さんのこと、信じています。例えどんなに非難されても、私だけは鷹凪さんが正しいって、わかっていますから」

突然の告白に、鷹凪は面食らう。
と、同時に、胸の奥が熱くなり、彼女へのいとおしさが込み上げてくる。

「……どうして俺が正しいと、言い切れるんだ?」

ひとの数だけ価値観と解釈が存在する。
それなのに、まだ出会って一年しか経たない鷹凪を一心に信じられる理由とはなんなのか――

そんな鷹凪の疑心を、奏はキラキラとした瞳で払拭する。

「だって、前に話していたじゃないですか。子どもたちに明るい未来を用意するために頑張っているんでしょう。鷹凪さんのその気持ち、なにより正しいですから」
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