恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
「お母さんはどうして、岸川さんに“白樺”の内装を頼んだの?」
「そうねぇ・・・偶然、かしらね」
「偶然?」
ちょっと首をかしげて聞く私に、母はニッコリ笑って頷いた。
「店舗を買って、さあ次は内装を頼まなきゃとなった矢先に偶然岸川さんの事務所を見つけたのよ。岸川さんの事務所と白樺って、距離は近いけど、駅から歩くと岸川さんの事務所までは行かないのよ」
「そうだよね」
「でもその日はもう少し範囲を広げて近所めぐりをしてみようと思ってねぇ。見つけたときは“やった!こんな近くに設計事務所があるなんてラッキー!”って思いながら、事務所のブザーを鳴らしたわ」
「そうねぇ・・・偶然、かしらね」
「偶然?」
ちょっと首をかしげて聞く私に、母はニッコリ笑って頷いた。
「店舗を買って、さあ次は内装を頼まなきゃとなった矢先に偶然岸川さんの事務所を見つけたのよ。岸川さんの事務所と白樺って、距離は近いけど、駅から歩くと岸川さんの事務所までは行かないのよ」
「そうだよね」
「でもその日はもう少し範囲を広げて近所めぐりをしてみようと思ってねぇ。見つけたときは“やった!こんな近くに設計事務所があるなんてラッキー!”って思いながら、事務所のブザーを鳴らしたわ」