恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
・・・良かった。少なくとも岸川さんは、怒ってないようだ。柔和な彼の表情でそれは分かる。
でも・・・私の内(なか)に、まだ不安な気持ちが残ってる。
たとえば、岸川さんはこの一件に懲りて、もう私と翔のプライベートにまでつき合いたくないと思ってるんじゃないか、とか・・・あっ!
「模型!」
「え」
「弁償します!」
「いやぁ、そこまでしなくてもいいって。ホントに」
「・・・ぁ」
「そもそもこの模型は、余った材料を使ってテキトーに作った、いわば俺の趣味的な物だから、別になくてもいいものなんだ。第一あれは“本物の家”じゃないしな」
「でも、岸川さんにとっては大事な物でしょう?」
「まぁ“大事”と言えば大事な物だが、夢の家はもう、俺のココにインプットされてるし」と言った岸川さんは、自分の左胸――心(臓)があるところ――を、トントンと軽く手で叩いた。
でも・・・私の内(なか)に、まだ不安な気持ちが残ってる。
たとえば、岸川さんはこの一件に懲りて、もう私と翔のプライベートにまでつき合いたくないと思ってるんじゃないか、とか・・・あっ!
「模型!」
「え」
「弁償します!」
「いやぁ、そこまでしなくてもいいって。ホントに」
「・・・ぁ」
「そもそもこの模型は、余った材料を使ってテキトーに作った、いわば俺の趣味的な物だから、別になくてもいいものなんだ。第一あれは“本物の家”じゃないしな」
「でも、岸川さんにとっては大事な物でしょう?」
「まぁ“大事”と言えば大事な物だが、夢の家はもう、俺のココにインプットされてるし」と言った岸川さんは、自分の左胸――心(臓)があるところ――を、トントンと軽く手で叩いた。