溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
かごを手にベランダに向かおうとしたら、帰ってきた君嶋課長に手を掴まれた。
ダン、洗濯かごは手から落ち、大きな音を立てる。

「夕食の支度はしなくていい。
食いに行こう」

「でも」

もう下拵えはしてあるのだ。
なんで、急に?
もしかして、いままでずっと私の料理が不満だったけど我慢してたのかな……。

「いいから」

私の手を掴んだまま、君嶋課長は玄関へとUターンしていく。

「あの、洗濯物干さないと」

「そんなことはどうでもいい」

軽く苛つきを含んだ声に身が竦んだ。
おとなしく君嶋課長に手を引かれて歩く。
マンションを出て少し歩くと、駅前の小さなレストランに入った。
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